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掲載日:2017-03-17 BUSINESS 6割近くの企業が残業は「恒常的にある」と回答

  •  政府は残業時間の上限規制を「月100時間未満」とする方針を固めたが、「長時間労働」が大きな社会的テーマに浮上している。東京商工リサーチが全国の企業を対象に2月に実施した「長時間労働に関するアンケート調査」結果(有効回答数1万2519社)によると、残業の有無については、「恒常的にある」との企業が57.3%と6割近くを占めた。次いで、「時々ある」が36.4%、「ない」と「させない」は6.1%と1割未満にとどまった。

     このように、「残業がある」は、全体の93.8%にのぼり、規模を問わずほとんどの企業で残業が行われている実態が浮き彫りになった。企業規模別では、大企業(2898社)では「恒常的にある」が69.7%、「時々ある」が28.4%と、「残業がある」は計98.2%に及んだ。中小企業等(9465社)は、「恒常的にある」が53.6%、「時々ある」が38.8%と、「残業がある」は計92.4%で、中小企業等のほうが残業のある比率は5.8ポイント低かった。

     残業の理由(複数回答)は、最多が「取引先への納期や発注量に対応するため」が37.6%と約4割を占め、次いで、「仕事量に対して人手が不足」(24.7%)、「仕事量に対して時間が不足」(21.1%)などが続いた。大企業では、「仕事量に対して人手が不足している」は30.0%、「取引先への納期や発注量に対応するため」が28.8%、「仕事量に対して時間が不足している」が24.7%と、この3項目が上位に並んだ。

     一方、中小企業等では、最多が「取引先への納期や発注量に対応するため」の40.6%、次いで、「仕事量に対して人手が不足している」(22.9%)、「仕事量に対して時間が不足している」(19.8%)が上位を占めた。中小企業等は、取引先との関係による理由が大企業を11.8ポイント上回り、納期(工期)を守り、受注先との取引関係を維持するために残業が増える構造的な課題が浮かび上がっている。

     残業時間の上限が決まり、現在より労働時間が短縮する場合に予想される影響(複数回答)については、最多は「仕事の積み残しが発生する」が28.9%で2位以下を引き離している。次いで、「受注量(売上高)の減少」(16.0%)、「従業員の賃金低下」(14.1%)、「影響はない」(11.3%)、「従業員のモチベーション向上・心身健全化」(11.0%)、「持ち帰り残業を懸念」(10.4%)、「利益率の向上」(4.4%)などが続いた。

     大企業では、「仕事の積み残しが発生する」が31.0%、「持ち帰り残業が行われる懸念」が16.7%、「従業員のモチベーション向上・心身健全化」が13.3%の順。中小企業等では、「仕事の積み残しが発生する」が28.2%、次いで、「受注量(売上高)の減少」が17.6%(大企業11.1%)、「従業員の賃金低下」が15.1%(11.1%)の順で、中小企業等は残業削減により今後の受注減少や従業員の賃金など、営業面への影響を強く懸念している。

     同アンケート調査結果は↓
    http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20170310_01.html


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