ビジネス支援

掲載日:2017-02-22

儲かる会社、潰れる会社 ここに注目

経営・財務 2017年2月号(1)

儲かっている会社、潰れていく会社には多くの共通点があるように思えます。主観性があるとは思いますが、心当たりの経営者の方はチェックして今後の自戒にしていただきたいと思います。

《何業か明確ではない会社》

 定款や謄本を見て、何業か分からない会社があります。宝石・毛皮の販売、健康食品、医療用機械、不動産管理、産業廃棄物処理、飲食、金融等、あらゆる業種が30以上もある謄本を見たことがありますが、いかがなものか。 こんな謄本を見せ付けられたら、取引、 融資等引く人が多いのではないでしょうか。こんなこともしてみたい、いくら目的を入れてもかまわないということもあるのだろうが、信用を得られるとは考えづらい。何よりも会社を設立するのは単なるお金儲けではなく、社会に貢献する、役立つ、必要とされているとう観点がなければ多くの利害関係者の支持を得られないのです。まともな社員も、普通の取引先、金融機関等も周りに寄ってこない。そんな会社が持続するわけがないのです。
 バブルの頃多くの会社の経営者は儲け話に乗ったがほとんど破綻しました。何業かを明確にし、本業を愚直に固執した経営者の会社だけはしっかりと生き残っています。


《本業との関係が明確な新規事業は成功しやすい》

 上記と関連するが、新規事業を模索する場合、本業と関係することが大事です。引っ越し運送業の会社が引っ越しの際に出る廃棄物を廃棄せず、使えるものはリサイクルショップで販売する、アパレル卸業者が小売りに進出する、データ管理会社がDM営業代行業をするなど、本業で得たノウハウを活用する新規事業は成功する可能性が高いのです。
 これと反対に、経営者の趣味を事業化した場合、本業と無関係な場合ほど失敗する確率は高くなります。飲食業を営む経営者が趣味の写真を生かして広告業に進出など、趣味とビジネスの両立 は難しいと自覚している経営者は少ないのです。


《裏表がある会社》

 会社を訪問して、経営者が会社に居る時と居ない時では大きく雰囲気が違う会社があります。経験上、経営者が居るときは仕事をしているフリをしているしか思えない会社は、ほぼ100%倒産しています。それは不自然であり、社員が会社に対して、帰属意識や頑張ろうという意識が無いことを示しています。私見では、このような会社になるには幾つかの原因があるように思えます。
1.社長がものごとの本質を見ることができず、表面的なことで判断する。
2.社長が見栄張りで、形式、しきたり、礼儀等に口やかましい。
3.社長の公私混同、私利私欲が社員にバレており、何をきれい事言っているのかという社風となっている。
4.経営陣と社員間の剥離があり、役員が嘗められている。


《経理がずさんな会社》

 原資証憑の管理がずさんな会社、現金管理がいかげん、月次決算をせず、儲かっているかどうか不明な会社等は、倒産する確率が高くなります。どんぶり勘定でお金を扱い、現金の増減だけで会社の業績を判断している経営者の会社は一定規模に至ったとき、倒産する可能性が高いです。小さい会社のうちは、現金の増減だけで会社の損益と資金の誤差が少なく、 特に、 飲食業や小売業のような現金商売の会社であれば、現金の増減で利益をつかむこともあながち難しくはないのです。しかし、店舗が2つ以上になったり、金融機関の借入があった場合はなかなか現金の増減だけでは会社の利益はつかめません。怖いのは、今日からちゃんとしようとはならないことであります。水商売とはよくいったもので、飲食では最初からちゃんと経理をしようと思わない経営者の店舗は長続きしません。


《私利私欲の経営者の会社》

 一定の規模の企業で経営者が私利私欲に走る会社はいずれ破綻します。小規模や家内経営なら経営者の私利私欲は当然のことであるが、他人を雇い、他人の能力を活用しようとする会社で経営者が私利私欲を目に見える形で見せていれば、そこで育ち、有能であればあるほど顧客とノウハウを持って独立していくだけです。いつも片腕が変わる会社、役員が分離独立していく会社になってしまいます。


《経営不振=節約としか反応しない経営者》

 経営不振~節約 電気、消耗品、人件費等~物理的、精神的に暗くなる~更に経営不振に陥ります。
 経営不振になるとすぐ節約、固定費の削減と連想する経営者がおられますが、顧客は商品、サービス等を購入して快適さを求めています。これが商売の本質であり、どんな業種を問わず普遍的法則です。言い換えれば、経営不振の時、迷ったら、顧客に快適ではないことをしないことに徹するべきです。
 例えば、経営不振で、電気代を節約しようと蛍光灯を減らしたらどうなるでしょうか。暗い店舗でモノを購入する人が増加するでしょうか。コンビニ、ドラックストア、飲食等、電気をケチったり、盛り付けを減らすことが、さらに顧客を快適にせず、経営不振となります。経営不振の時ほど、売上増加、顧客サービスの向上に向けて、 商品、 サービス等を強化したり、 人を厳選し、 有能な人の給与をあげたり、歩合給等で、モチベーションを上げることが必要となります。
 自分が顧客の立場で、何が快適かを常に考えることが必要なのです。清潔ではない、価格が適正でない、明るくない、迅速ではない、等々、顧客の立場からチェックすることが経営不振を立て直す第一歩です。

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