ビジネス支援

掲載日:2019-03-20

働き方改革で変更あり!労働者代表の選出は適正に行われていますか?

新年度を目前に控え、4月1日以降に適用となる36協定の締結・届出の準備を進めている事業所も多いことでしょう。労使協定の締結といえば「労働者の過半数代表」の選出が不可欠となりますが、御社では適切な選出が行われているでしょうか?「働き方改革」に伴い、労働者代表に関わる要件に若干の変更が生じていますので、この機会に見直されてみることをお勧めいたします。

【2019年4月1日以降、労働代表者となる要件に追加があります】

労働者代表は「過半数代表となることのできる労働者の要件」として、次のいずれの要件にも該当する者である必要があります。

(1)労働基準法第41条第2号に規定する管理監督者でないこと
『管理監督者』とは…
→労働条件の決定その他の労務管理について経営者と一体的な立場にある者
→行政解釈では、「部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきもの」とされている
→判断基準
・労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容を有していること
・重要な責任と権限を有していること
・現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にあること
・賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされていること

参考:厚生労働省「Q&A 労働基準法の「管理監督者」とは?」/P.3
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/data/leaflet_qa_kannrikantokusha_200807.pdf

(2)法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であること

(3)使用者の意向に基づき選出された者でないこと

参考:厚生労働省「36協定の締結当事者となる過半数代表者の適正な選出を!」
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/36kyotei.pdf

このうち(3)は働き方改革に伴い法改正を受け、新たに「労働基準法施行規則」に明記された事項です。労働者代表については実務上、労働者の意見を聞かずに会社側から声かけされるケースが散見されますが、このような取り扱いは適切ではありません。会社は労働者代表を募り、選出のための場を設けるに留める。あくまでも選出自体は、労働者に委ねる必要があります。

御社では、このような適正な選出が行われているでしょうか?

【労働者代表の選出の手続きとは?】

労働者代表の具体的な選出手続きは、前項(2)に例示した通り、投票や挙手、話し合い等の方法を用いるのが一般的です。厚生労働省のリーフレットでは、下記の通り解説されています。

■36協定を締結するための過半数代表者を選出することを明らかにしたうえで、投票、挙手などにより選出すること

○選出手続きは、投票、挙手の他に、労働者の話し合いや持ち回り決議などでもかまいませんが、労働者の過半数がその人の選任を支持していることが明確になる民主的な手続きがとられていることが必要です。また、選出に当たっては、パートやアルバイトなどを含めたすべての労働者が手続きに参加できるようにしましょう。

○会社の代表者が特定の労働者を指名するなど、使用者の意向によって過半数代表者が選出された場合、その36協定は無効です。

○社員親睦会の幹事などを自動的に過半数代表者にした場合、その人は36協定を締結するために選出されたわけではありませんので、協定は無効です。この場合は、改めて36協定の締結当事者となることの信任を得てください。

参考:厚生労働省「36協定の締結当事者となる過半数代表者の適正な選出を!」
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/36kyotei.pdf

なお、このたびの「労働基準法施行規則」改正においては、「事業主は、過半数代表者が同意(または協議)に関する事務を円滑に遂行することができるような必要な配慮を行う。」との旨も明記されました。ここに明記される「必要な配慮」については、今後の通達にて「具体的な内容」が明らかにされることになっています。

労務管理のあらゆる取り扱いが変わる、2019年4月1日。当日の負担を少しでも軽減するため、一つひとつ確実に準備を進めてまいりましょう!

  • 戻る戻る

PAGE TOP