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掲載日:2019-07-24

「事業主の義務」となるパワハラ防止対策/企業が取り組むべき対策4点!

働き方改革の推進を阻害する課題として、かねてより問題視されていた企業におけるあらゆるハラスメント。このたび、これまで明確な定義付けが難しいとされていたパワーハラスメントに関わる法整備が進められました。企業におけるパワハラ防止対策が、大企業では2020年4月から義務化。中小企業では当面の間は努力義務とされ、2022年4月を目途に義務化となる見込みです。

【「パワハラ」の定義をご存知ですか?】

職場のハラスメント対策義務化を主軸とした労働施策総合推進法が2019年5月29日、参院本会議にて可決・成立しました。今後、事業主によるあらゆるハラスメントへの対応が義務化されることとなりましたが、今号でご紹介するのは「パワーハラスメント対策」です。

企業における具体的な取り組みに着手する前に、まずはパワーハラスメントの定義を正しく把握しておくことが大切です。どのような行為がパワハラに該当するかについては、従来「業務上の指導」との線引きが難しく、明確にされてこなかったポイントです。この点、このたびの法改正により「定義の明確化」「指針による判断基準の提示」が進められています。

<職場におけるパワーハラスメントとは>
以下の3つの要素を「すべて」満たすものとされています。
(1)優越的な関係を背景とした
(2)業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により
(3)就業環境を害すること(身体的もしくは精神的な苦痛を与えること)
※適正な範囲の業務指示や指導についてはパワハラに当たりません

【義務化されるパワーハラスメント防止対策 事業主がおさえるべき4つのポイント】

前項に挙げたパワハラの定義を踏まえ、事業主はパワハラ対策の柱として、改正法に盛り込まれる下記4点をおさえておく必要があります。

1.セクハラ等の防止に関する国・事業主・労働者の責務が明確化(※)されます(パワハラ、いわゆるマタハラも同様/以下2・4も同じ)
※セクハラ等は行ってはならないものであり、事業主・労働者の責務として、他の労働者に対する言動に注意を払うよう努めるものとされています

2.事業主にセクハラ等に関して相談した労働者に対して、事業主が不利益な取り扱いを行うことが禁止されます

3.事業主は自社の労働者が他社の労働者にセクハラを行い、他社が実施する雇用管理上の措置(事実確認等)への協力を求められた場合に、これに応じるよう努めることとされます
※あわせて自社の労働者が他社の労働者等からセクハラを受けた場合も、相談に応じる等の措置義務の対象となることを指針で明確化します

4.調停の出頭・意見聴取の対象者が拡大(※)されます
※セクハラ等の調停制度について、紛争調整委員会が必要を認めた場合には、関係当事者の同意の有無に関わらず、職場の同僚等も参考人として出頭の求めや意見聴取が行えるようになります

参考:長野労働局「パワーハラスメント対策が事業主の義務となります ~セクハラ等の防止対策も強化されます~」
https://jsite.mhlw.go.jp/nagano-roudoukyoku/newpage_00047.html

【企業におけるパワハラ対策 具体的な取り組みを考えるためには?】

ひと口に「パワハラ対策」と言っても、具体的にどのような対策を講じるのが良いかは、会社によって大きく異なる部分です。事業主は今後、正しい情報を元に、現場に則した対応を検討していくことになります。

企業におけるパワハラ対策を考える上で参考になるのが、厚生労働省のウェブサイト「あかるい職場応援団」です。こちらのサイトでは、パワハラの定義について、動画で分かりやすく解説しています。

参考:厚生労働省「あかるい職場応援団_パワハラの定義」
https://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/foundation/definition/about

あわせて、他社がどのようなパワハラ対策をしているのかを確認することも可能です。御社での取り組みを検討する際にも、何かと参考になるのではないでしょうか?

参考:厚生労働省「あかるい職場応援団_他の企業はどうしてる?」
https://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/jinji/another-company/index

大企業では2020年度、中小企業では2022年度より義務化される、会社のパワハラ防止対策。これまで「うちの会社にはパワハラなんて起こらないから」と対応が遅れがちになっていた現場においても、体制整備が必要となります。ぜひ、早期より検討を進めましょう。

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