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掲載日:2019-08-28

2020年4月より変わる健康保険の被扶養者要件「国内居住」が原則に

外国人労働者の受け入れ拡大に伴う対応の一環として、2020年4月より健康保険の被扶養者要件に「国内居住」の原則が追加される見込みです。現状、被扶養者として認められている方でも、改正健康保険法施行規則の施行以降、一部の例外を除いて対象外とされます。現段階での法改正の概要を確認しておきましょう。

【現状は国籍・居住地に関わらず、健康保険上の被扶養者となり得る】

健康保険の被扶養者認定について、現状は所定の親族の範囲内であって、被保険者による生計維持要件を満たす場合、海外在住で被保険者と同居していなくとも保険適用の対象となります。

健康保険上の被扶養者として認められれば、
・海外居住の扶養家族が来日して治療を受けた場合の自己負担は原則3割
・被扶養家族が海外で治療を受けた際は、「海外療養制度」により、全額自己負担した後、保険適用分について払い戻しを受けることができる
といった取扱が認められることになります。

被扶養者認定に必要な手続きとしては、「健康保険被扶養者(異動)届」(届書)に現況申立書、生計維持関係を確認できる書類等を添付して申請する流れとなります。

参考:日本年金機構「海外にお住まいのご家族について、扶養認定を受ける場合の手続きについて」
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2018/201803/2018032302.html

【外国人雇用の拡大に伴って行われる、健康保険適用となる扶養家族の絞り込み】

働き方改革の一環として、日本では少子高齢化による働き手不足の進展に備え、外国人材の積極的な活用が目指されています。こうした方針に対応すべく、外国人雇用拡大に伴う法整備が現在、各所で行われているところです。

現行の健康保険の被扶養者認定については、海外居住の扶養家族の医療費負担増が医療保険財政を圧迫しかねないとの声が強まっており、改正に向けた検討が進められています。

2019年6月21日に公示された健康保険法施行規則等を改正する省令案のパブリックコメントには、健康保険の被扶養者対象を原則「国内居住」とし、下記の例外に該当する場合のみ、国外居住でも被扶養者として認める方針が示されました。

「国外居住要件の例外となるもの」
(1)外国において留学をする学生
(2)外国に赴任する被保険者に同行する者
(3)観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する者
(4)被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者
(5)1~4までに掲げるもののほか、渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者

参考:電子政府の総合窓口e-Gov「健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案(概要)」
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495190097&Mode=0

外国人雇用を積極的に進めている企業においては、適正な取り扱いができるよう、今後の動向に注意が必要です。

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