ビジネス支援

掲載日:2017-03-29

「どうする?決算処理販売代金が確定していない売上」「10年で年金受給権ができる」

経営・財務 2017年3月号(2)

税務調査でチェックされる売上計上基準

 税務調査では、まず調査対象年度の売上高の計上時期に誤りがないかチェックが行われることが通常です。 法人税法では、棚卸資産の販売による収益の額は、「引渡しのあった日」の属する事業年度の益金の額に算入することとされています。具体的には、棚卸資産の種類・性質、契約内容等に応じて、合理的であると認められる収益認識日として法人が採用した基準により収益計上することとなります。

 調査の場面では、調査官は法人からのヒアリングを行い、受注から納品、請求、回収の流れの中で、実際にどのタイミングで収益を計上しているか確認していきます。

収益認識基準と請求書との関係

 売上がこのような基準で認識されるとすると、期中に発行した請求書を合計したものが、そのまま当期の売上高となるとは限りません。請求書発行の締日が月中にある場合には、「締日~月末」までの期間に引渡しをした商品があれば、請求書が未発行な状態であっても売上として認識されます(この売上を「締後売上」と呼びます)。

販売されたが金額が未確定なものは?

 一方でビジネスの中では、納品は行ったが、顧客との価格交渉による合意が得られず、販売代金が期末までに確定していないということも起こります。「金額が決まってないと経理しようがないよね」と未計上のままにしておくと調査で痛い目に遭います。
 法人税の通達では、その法人が採用している収益基準が到来している限りは、売上を計上しなければならず、その事業年度の期末の現況により、販売金額を適正に見積もらなければならないとされています。

見積計上した売上金額がその後確定したら

 この取扱いに従って見積計上した販売金額がその後確定した場合には、実際に確定した販売金額と差額が生じることが多いでしょう。この場合、見積計上年度に遡って修正することなく、販売金額が確定した事業年度において、その差額を損益に計上することにより調整することとされています。


新たに64万人が年金受給

 年金の受給資格を得るのに必要な保険料の納付期間を25年から10年に短縮する改正年金機能強化法が成立しました。老齢基礎年金の納付期間は現在の25年から10年に短縮されました。平成29年8月から施行され10月に第1回目が支払われます。
 日本では「無年金者」(無年金見込者含む)は118万人と推計されています。65歳以上の無年金者の約6割は保険料納付期間が10年未満です。平成29年8月以降は25年の年金受給資格期間を充たさない無年金の高齢者も10年以上の加入期間(免除・猶予・カラ期間を含む)があれば保険料を納めた期間に応じた年金が支給されることになります。

外国の年金加入期間

 外国での年金受給資格期間はアメリカの約10年、イギリスでは一定以上の収入の人が加入する事となっており加入期間は特になく、ドイツの加入期間は5年、フランスやスウェーデンは加入期間の決まりはありません。今後少子高齢化の日本では労働力人口が減少し、保険料収入も縮小すると考えられます。そして他国からの外国人の受け入れ人数が増えて行くものと考えられます。他国の方が日本で働き、本国に戻って65歳から日本から年金が受けられたら魅力的でしょう。

いくら受給できるか

 新たに受給できるようになるのは保険料を払った期間が10年以上25年未満の人で、過去にさかのぼっては受給できません。
 年金額は保険料の納付期間に応じて支払われます。国民年金の場合は加入期間が10年で月約1万6千円、20年で約3万2千円、40年では満額の6万5千円となっており、10年で支給された額では生活費の補てん程度にしかなりません。
 また、10年で受給ができるなら満額まで納めなくともよいと考える人も出てきそうです。
 手続は加入が10年以上あった方は年金の請求書が送られてきますので、記入押印して年金事務所に提出します。しかし、保険料免除やカラ期間を含めて10年以上になる方には請求書は送られてこないので自身でカラ期間の確認を行い、請求する事が必要です。

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