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掲載日:2017-06-14

【法改正解説】平成29年度労働保険年度更新の手引き

【年に一度の年度更新!余裕をもった申告・納付を】

 6月に入り、そろそろ気になってくるのが労働保険の「年度更新」。すでに先月末、労働局から緑の封筒が届いているでしょうか?「また今度…」と後回しにせず、すぐに内容を確認して、申告書作成のダンドリを組んでしまいましょう。
 平成29年度の申告・納付期限は例年通り、6月1日(木)から7月10日(月)となっています。社会保険算定基礎届の作成に取り掛かるべき6月下旬を前に、年度更新は早めに片付けてしまうのが得策です。

【平成29年度は「雇用保険料率の変更」と「雇用保険の適用拡大」を踏まえた処理を】

さっそくですが、今年度の年度更新で注意すべき2つのポイントをご紹介することにしましょう。「年度更新は毎年同じだから…」と考えず、改正項目に注意しながら進めていくことが大切です。

≪雇用保険料率が変更されています≫
平成29年4月1日より、雇用保険料率が引き下げられています。このことにより、今年度の年度更新で用いる保険料率は下記の通りとなりましたので、ご確認ください。

<平成28年度確定保険料率>
・一般の事業 11/1000
・農林水産、清酒製造の事業 13/1000
・建設の事業 14/1000

<平成29年度概算保険料率>
・一般の事業 9/1000
・農林水産、清酒製造の事業 11/1000
・建設の事業 12/1000

参照:厚生労働省「平成29年4月から雇用保険料率が引き下がります」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000159618.pdf

保険料率については、お手元に届いている申告書に印字済みかと思いますが、確定と概算で異なる点に注意しましょう。

≪雇用保険の高年齢被保険者について、算定基礎額への計上漏れに注意しましょう≫
これまでは雇用保険の適用除外とされていた65歳以上の労働者について、平成29年1月1日より「週の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用見込みがある」方は加入対象とされました。そのため、平成29年度の年度更新においては、該当者の賃金についても労働保険料の申告(算定基礎への計上)が必要となります。
併せて、この機会に該当者に加入漏れがないかどうかもご確認ください。

※ただし、雇用保険料の徴収は平成31年度まで免除であることに留意しましょう
 雇用保険の免除対象高年齢労働者については、従来通り賃金を別途集計します


以上、平成29年度労働保険年度更新の注意点を2つ、ご紹介しました。その他の事項については、申告書に同封されている「労働保険年度更新の申告書の書き方」をご確認ください。このマニュアルは、厚生労働省のサイトからも閲覧できます。
申告書提出前には、「申告書作成チェックポイント」(マニュアル35ページ)に沿って最終確認を行いましょう!

参照:厚生労働省「労働保険徴収関係リーフレット一覧」-「労働保険の年度更新」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/gyousei/index.html

【年度更新がぐんと楽になる!各種支援ツール活用のススメ】

何かと煩わしい年度更新ですが、政府からは申告書作成に活かせるお役立ちツールが提供されています。

■年度更新申告書計算支援ツール
厚生労働省「労働保険関係各種様式」(年度更新申告書計算支援ツール)よりダウンロード
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhoken01/yousiki.html
フォーマットに賃金総額等を入力していくだけで、複雑な保険料計算ができてしまう優れもの。ただし、このままプリントアウトして提出することができず、所定の申告書に転記する必要がありますので注意が必要です!

■労働保険年度更新コールセンター
今年も、申告書作成時の問い合わせ先として、コールセンターが開設されています。
TEL:0120-335-546
平成29年5月31日(水)から平成29年7月12日(水)まで
土・日を除く午前9時00分から午後5時00分
 
■労働局の年度更新申告書受理・相談コーナー
労働局や監督署では6月1日(木)から7月10日(月)の期間中、申告書受理・相談コーナーを設置し、申告書の受理・相談に対応しています。
参照:東京労働局「平成29年度 年度更新申告書受理・相談コーナー(集合受付)会場一覧表」
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0145/1922/roudou-oshirase13.pdf

【まとめ】

年度更新については、「毎年のことだけれど、どうも煩わしい…」と感じているご担当者様も少なくないかもしれません。ですが、折に触れ、「雇用保険の加入漏れ」を確認し、「賃金支払いの状況」を見直すことは労務管理上大切です。単なる事務作業と捉えず、“そこから得られるもの"に目を向けて取り組むようにしましょう。

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