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掲載日:2017-08-02

ハローワーク求人トラブルに学ぶ!今一度確認したい「固定残業代」に関する正しい表記方法

皆さんは募集要項をまとめる際、どのような点に注意されているでしょうか?「業務内容はなるべく具体的に、分かりやすく挙げるようにしている」「企業情報のページから、事務所の雰囲気がしっかり伝わるようにこだわっている」等、各社様々工夫されていることでしょう。

求人する際に重要なことは、当然のごとく「求職者目線に立つこと」です。ただし、「良い人材を確保したい」という思いにとらわれるあまり、つい実際の状況や待遇を正しく伝えられないケースもあるのではないでしょうか?しかしながら、このような求人の仕方は、後々トラブルの火種となりかねません。

このたび厚生労働省から、求人情報と実態との相違に関わる興味深いデータが公表されましたので、ご紹介することにしましょう。

【ハローワーク求人トラブルの代表格は「賃金」「労働時間」】

厚生労働省は、平成29年7月7日、『平成28年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数』を公表しました。

参照:厚生労働省『平成28年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数』(別添1-1)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11601200-Shokugyouanteikyoku-ShusekishokugyouShidoukanshitsu/0000170500.pdf

公表内容によると、全国のハローワークにおける申出・苦情等の件数は9,299件(前年比マイナス15%)とのこと。そのうち「賃金に関すること」が2,636件(28%)、「就業時間に関すること」が1,921件(21%)となっており、「賃金」「就業時間」の総計が全体のおよそ半数を占めることが明らかになっています。これらに関わる申出の内容としては、「求人と実際が異なる」「求人者の説明不足」が挙げられており、人材を募る側の改善が求められます。

【要点検!「固定残業代」の正しい表記】

求人票において、最もトラブルを招きやすいのが「固定残業」に関わる表記です。最近では業種を問わず、毎月想定される時間外労働に対し定額残業代を支給する企業が増えていますが、どうやら「正しく運用されていない」もしくは「求職者に対するアナウンスが不十分である」ケースが多発している様です。

こうした状況を鑑み、厚生労働省では、固定残業代の表示に関わる具体的な表示方法を、ハローワークの求人票を例に紹介しています。ポイントを下記に挙げておきますので、固定残業代を設定する事務所においては、今一度、確認されることをお勧めします。

■ 基本給には固定残業代など、各種手当は含めない
■ 固定残業代が、時間外労働の有無にかかわらず固定的に支給されるものであること、超過分が法定どおり追加で支給されることを求職者に正しく伝える

参照:厚生労働省『14欄 賃金欄 「固定残業代等の表示について」』
https://www.hellowork.go.jp/dbps_data/_material_/localhost/doc/koteizangyo2803.pdf

その他、求人募集の際には、固定で支払われる残業代が月額いくらで、何時間相当の時間外労働に対する手当であるかを明示することも大切です。もちろん、設定した時間数を超える時間外労働及び休日労働については、別途手当を支給しなければなりません。

【まとめ】

せっかく苦労して採用した人材も、すぐに辞められてしまっては元も子もありません。労働者に長く安心して働いてもらうためには、採用の段階から、求人側が労使トラブルのリスクを最小限に抑える工夫をしておくことが重要です。

御社の求人募集は実態に合ったものか、法に基づいているか、求職者に誤解を与える内容になっていないか、折を見て確認するようにすると良いでしょう。

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