ビジネス支援

掲載日:2018-05-02

人材不足時代の到来に向け、離職防止対策は万全ですか?

新年度を迎えて1ヶ月程度が経過するこの時期、春に採用を行った事務所において、新たに迎えたスタッフの働きぶりはいかがでしょうか?ゴールデンウィーク明けの「5月病」に注意が必要なこの時期、今一度、離職防止対策に目を向けてみましょう。

【「3年で3割」といわれる新卒離職率。士業事務所の傾向は?】

厚生労働省では、離職率の指標として「新規学卒者1~3年目」までのデータを毎年公開しています。

出典:厚生労働省「新規学卒就職者の学歴別就職後3年以内離職率の推移」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000177659.pdf

データからは、学歴別離職率における「7・5・3(中学卒業後に就職した人は7割、高校卒業後に就職した人は5割、大学卒業後に就職した人は3割が3年以内に離職する)」が30年も前から成立していることが分かります。「最近の若者は打たれ弱いからすぐに仕事を辞めてしまう」という人もいますが、離職の傾向は最近に始まったことではない、ということです。

ちなみに、産業分類別にみると、税理士事務所や会計事務所等の士業事務所では、新規大卒就職者の離職率は概ね3年で3割となっています。(下記URL内の「学術研究、専門・技術サービス業」参照)

出典:厚生労働省「新規大卒就職者の産業分類別(大分類)就職3年後の離職率の推移」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000177703.pdf

現状、新卒採用を行っていない事務所も多いかもしれません。しかしながら、「士業が他と比較して離職率の低い業種とは言えないこと」「今後ますます進展していくであろう働き手不足」などを鑑みれば、「人の定着」はどの事務所にとっても、常に意識を向けておく課題と言えます。

【他社はこうしている!企業における離職防止策】

「1年目の離職防止策」として先日、株式会社串カツ田中(東京都品川区、貫啓二代表取締役社長)の取り組みが専門誌で紹介されていました。

参考:労働新聞「1年目の離職防止へ 研修センター店を開設 串カツ田中」
https://www.rodo.co.jp/news/44392/

入社1年目のスタッフを対象に、本配属以前に研修センターを兼ねた店舗で丁寧な初期指導を実施。同時に、同期のつながりを深めることで1年目の離職率の低下を実現させたとのこと。確かに、実店舗でのOJTでは教育側のスタッフにも余裕がないことが多く、十分な指導を受けられなかったり、時には指導の仕方が乱暴になったりするケースを散見します。そのような状況下で、新人が店舗に自分ひとりといった場合には辛さを共感できる仲間がおらず、離職を招きやすくなるでしょう。

研修のために特別な場を設ける等の取り組みは、士業にはなかなか馴染みにくいかもしれません。しかしながら、自社の離職状況を適切に分析し、課題を抽出、それに対応した取り組みを検討する、というプロセスは、積極的に真似たいものです。

【中途採用者の「前職離職理由」が公開されています】

参考までに、厚生労働省では毎年「雇用動向調査結果」で、「離職理由別離職の状況」に関わるデータを公開しています。

出典:厚生労働省「平成 28 年雇用動向調査結果の概況」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/17-2/dl/gaikyou.pdf

転職者が前職を辞めた理由として「その他」や「定年・契約期間満了」を除けば、「収入」や「労働条件」「会社の将来性」「人間関係」を挙げる方が多いようです。こうしたデータも併せて参考にし、御社の離職防止策の取り組みをご検討ください。

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