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掲載日:2017-02-08

経理処理マニュアル 経理は整理整頓が大事

【1】勘定科目の整理整頓

 経理処理で一番悩むことは、【勘定科目を何にすればいいのだろう】という事ではないでしょうか?解決策は会社の勘定科目決定書を作成することです。
1.経理処理について新人に教える時
2.経理処理の引継が必要となった時
3.経理をシステム化する時
4.経営陣が予算書を作成する時
 勘定科目は、会社の取引を勘定科目というボックスに整理・整頓し、会社の財政状態、経営成績を正確につかむためのものです。経営に役立つ経理とは、経営者に毎月正確な月次決算を報告し、経過月の実績+未経過月の月次予算から会社の決算期の姿を正確につかむように寄与することです。そのためには、実積の勘定科目と月次予算の勘定科目が一致していなければなりません。また、各経理担当者が勝手に勘定科目を決めてしまうと経営陣に正確な経営情報がつかめません。
 そうならないためにも、「どういった支払いは、何科目で処理する」といった『勘定科目決定書』を具体的にまとめておくと、経理処理が誰でもできるようになり、また月次予算を作成する経営陣と経理処理する経理担当者とが異なっていても、同一性が保たれます。

勘定科目一覧表(資産・負債・資本)

勘定科目一覧表(収益・費用)

【2】勘定科目について良くある質問

【Q1】勘定科目を区分する場合、どういう基準で設定すればよいのですか?
【A】その会社の業種・業態等で変わってきますが、最低限の原則だけ挙げておきます。
1.経費全体で金額の5%以下の科目を整理・整頓しましょう。
2.経営管理上必要な科目
【例】管理可能経費
 飲食業であれば、水道代・ガス代・電気代等区分をする、おしぼり・割り箸等は販促費として消耗品費と区分した方が予実管理しやすい。
3.送業等は車両関係の経費を区分して車両費として管理した方が便利。
4.消耗品費と事務用品費と区分する会社もあるが、月次決算書は1枚に納めた方が見やすい。
 経費勘定科目は25区分を目標にし、詳細は補助科目で管理するのがベター。
5.月次決算、本決算書作成の利便性から、決算書内訳項目である、立替金・仮払金・貸付金・借入金(借入ごとに)・役員報酬・地代家賃・租税公課・雑収入・雑損失等は区分し、補助科目でパソコン会計設定しておくことが決算を早めるコツです。
6.消費税の観点から、手数料勘定のカード手数料は非課税仕入れなので、他の手数料勘定と分けると便利です。(補助科目区分でも可能です)

【3】証憑の整理整頓

 原始証憑だけに基づいてパソコン会計に直接入力し、一切の手書伝票や手書帳簿、手書の集計等を失くし、原始証憑で始まり原始証憑で終わる経理が不正防止、税務調査対策に最適です。
【注】原始証憑とは貴社の取引、金銭のやり取りで発行、入手した請求書・納品書・領収書・通帳記録などの書類を言います。

1.原始証憑は立証資料
 原始証憑は、取引の内容を明らかにする重要な立証資料です。まず、原始証憑の管理を完全なものにしましょう。

2.原始証憑は事実認定の決め手
 税務調査において、貴社の主張と調査官の主張とが食い違い、貴社の主張を認めさせるギリギリの場面となることがあります。その際、その取引の事実はどうであったかの決め手となるのが原始証憑です。

3.原始証憑に基づいて経理処理することは一石四鳥
1.原始証憑を大切にするようになる
 第三者に取引の実態を証明する最後の手段は原始証憑です。お客様に入金支払の催促をしたり、支払ったことを証明するのも原始証憑です。税務署に取引の事実を証明するのも これら原始証憑です。原始証憑で始まり、原始証憑で終わる経理を心がければ、原始証憑を大事にします。
2.不正経理がなくなる
 不正経理は、お金とモノと伝票が常に一緒の動きをしていれば起こりません。お金と領収書が引き替えられたり、請求書とモノが一緒であることが前提です。書類なしのお金の出し入れ、書類なしのモノの移動、書類を見ずに金銭を受けたり、支払ったりすることが経理の間違い、不正を引き起こすのです。
3.検証、監査が簡単にできる
 検証、監査とは何でしょうか。第三者が作成された月次決算書が事実に基づいて作成されたかどうかを検証することに他なりません。現金実査、預金の現物確認と同じく、売掛金の実査とは、月末売掛金の残高と同額の貴社発行請求書控の未入金請求書の現物確認が必要です。貴社は月末売掛金の残高と同額の未集金請求書を即時に第三者の目の前に揃えるこ とが出来ますか?
4.その他
 得意先からも仕入先からの問い合わせにも、原始証憑が整理整頓されていれば即座に回答できます。整理整頓された原始証憑は経理を合理化し、ムダな書類探しがなくなり、時間が短縮されます。

【4】原始証憑の整理整頓

1.時間とお金をかけて領収書をキレイに貼るのはやめましょう。領収書はあくまで証拠書類にすぎません。領収書は使用済みの裏紙に発生日順にずらし重ねて貼ると、見やすく沢山貼れます。

2.月別に綴じると便利
 貼り付けた領収書は、月別に綴じれば、探すのは簡単です。

3.自社発行の請求書控、大事なことは入金済みか?未入金か?
 自社発行の請求書には領収印を押印し、入金済みの請求書を後方へ、未入金分を前方へ色紙で仕切ります。月次決算の売掛金残高と未入金分請求書綴りの合計と一致することを確かめましょう。
※入金済みの請求書はどのように整理すればいいのか?入金と未入金だけが区分されていればいいのでムダな得意先別や商品別に分類しないようにしましょう。

4.支払関係の原始証憑は1つのファイルに
 支払請求書も同じように、一綴りし、支払済みの請求書は後方へ、未払分の請求書を前方へ、月次決算の買掛金・未払金残高と未払分の請求書合計との一致を確かめましょう。
※分類は時間と手間のムダ、野口悠紀雄先生の【超整理法】によれば、書類の分類に多大な手間と時間がかかりますが、保存した書類はほとんど見ないそうです。これは経理関係の書類にもそのまま当てはまります。

5.自社発行請求書控は明日の現金、紙幣と同じように大切に管理を請求書の控えは未来の現金、紙幣です。月1回は、未入金の請求書を現物監査し、札束を数えるように、金額を電卓で集計しましょう。また、未入金の請求書残高と月次決算書の売掛金残高の一致を確かめましょう。

6.税金関係の書類は別ファイルが便利
 消費税・法人税・住民税・源泉所得税・社会保険料・労働保険料等の租税公課・法定福利費関係の納付書控は別ファイルにしておくと便利です。他の勘定科目と違い、租税公・法人税充当額・仮払税金・法定福利費等を検証する必要があります。

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