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掲載日:2018-08-29

【平成31年4月】36協定届が新様式に変わります

働き方改革関連法の成立に伴い、時間外労働の上限規制が導入されることは、本コラムにてご紹介している通りです。

参考:人材ドラフト「働き方改革まとめ!現場ではいつまでに何を対応すべき?」
https://www.jinzai-draft.com/business_support.php?submit=news_d&news_id=85

こうした動きに伴い、36協定届が変更されます。2019年4月以降使用される新様式案を、さっそくご確認ください。

【36協定届の様式は2種類に分かれ、記載事項はより具体的に】

新たな36協定届の様式案は、8月9日に開催された労働政策審議会労働条件分科会にて提示されました。今後、原案を元に検討され、9月頃に正式な新様式が決定される見込みです。

参考:厚生労働省「時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定)様式(案)」
[一般条項]https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000344353.pdf
[特別条項付]https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024580_00003.html

従来の様式と新様式案とでは、どのような点で異なっているかを下記にまとめます。

● 従来の様式と異なり、一般条項の場合と特別条項付の場合とで様式が分かれている
● 「時間外労働及び休日労働を合算した時間数は、1箇月について100時間未満でなければならず、かつ2箇月から6箇月までを平均して80時間を超過しないこと。」に関するチェックボックスが新設されている
● 「限度時間を超えて労働させる場合における手続」「限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康及び福祉を確保するための措置」に関わる記載欄が新設されている

このように36協定届の記載事項はかなり細かなものとなり、より一層法令遵守を意識させる趣旨の記載欄が新設される予定です。

【時間外労働の上限規制導入で、36協定はどう変わる?】

ところで、働き方改革の柱である「時間外労働の上限規制」の導入で、36協定に関わるルールはどのように変わるのでしょうか?会社がおさえておくべきポイントについて、今一度、確認しておくことにしましょう。

<目的>
・現行では時間外限度基準告示にとどまる上限規制を法律に格上げし、違反には罰則を適用することで、強制力が高まる
・臨時的、特別な事由があり労使が合意した場合でも、上回ることのできない上限を設定し、過重労働による健康障害防止の徹底を図る

<法整備の内容>
・原則として月45時間、かつ年360時間とし、違反には以下の特例の場合を除いて罰則を課す
・臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない時間外労働時間を年720時間(=月平均60時間)とする
・年720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限上回ることのできない上限を下記の通り設ける
(1)2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月の平均で、いずれにおいても休日労働を含んで「80 時間以内」とする
(2)単月では、休日労働を含んで「100時間未満」とする
(3)上記の特例の適用は、年半分を上回らないよう「年6回」を上限とする

時間外労働について、今後は厳格な枠組みの中での運用が徹底されることになります。まず、現状を適切に把握した上で、新ルール導入のための体制整備を進めていきましょう。

【特別条項付36協定届で定めるべき「健康確保措置」とは?】

36協定届の変更に伴い、「限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康及び福祉を確保するための措置」に関わる記載欄が新設される予定です。この欄をどのように記載すべきか、現状ピンっとこない方も多いのではないでしょうか?

本項目について、様式裏面には、下記の通り記載があります。

※以下、抜粋
「限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康及び福祉を確保するための措置」の欄には、労働基準法第 36 条第1項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針第8条に列記した内容に基づく以下番号を「(該当する番号)」に選択して記入した上で、その具体的内容を右枠に記入すること。

(労働基準法第 36 条第1項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針第8条に列記した内容に基づく番号)
1、労働時間が一定時間を超えた労働者に医師による面接指導を実施すること。
2、労働基準法第 37 条第4項に規定する時刻の間において労働させる回数を1箇月について一定回数以内とすること。
3、労働時間を延長して労働させる者についてその終業から始業までに一定時間以上の継続した休息時間を確保すること。
4、労働者の勤務状況及びその健康状態に応じて、代償休日又は特別な休暇を付与すること。
5、労働者の勤務状況及びその健康状態に応じて、健康診断を実施すること。
6、年次有給休暇についてまとまった日数連続して取得することを含めてその取得を促進すること。
7、心とからだの健康問題についての相談窓口を設置すること
8、労働者の勤務状況及びその健康状態に配慮し、必要な場合には適切な部署に配置転換をすること。
9、必要に応じて、産業医等による助言・指導を受け、又は労働者に産業医等による保健指導を受けさせること
10、その他

参考:厚生労働省「時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定)様式(案)」
[特別条項付]https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024580_00003.html

具体的には、1~10から取り組みを選択し、各社で内容を検討することになります。このあたりについて、下記に挙げる資料が参考になります。

参考:厚生労働省「過重労働による健康障害防止対策」
http://kokoro.mhlw.go.jp/brochure/supporter/files/H22_kajuu_kani.pdf

36協定は通常、有効期限が「一年間」に定められており、次回更新時に新様式での対応となる会社がほとんどかと思います。その際にスムーズに締結できる様、今のうちから対応策を検討されておくことをおすすめします。

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