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掲載日:2018-10-31

ご存知ですか?2019年4月より「メール」による労働条件明示が可能になります

新規の雇い入れに伴う労働条件の明示について、御社では適切に対応できているでしょうか? 使用者が明示すべき労働条件には、現状「書面交付」が求められる内容がありますが、2019年4月以降は書面以外での明示が可能となる見込みです。さっそく確認しましょう。

【正しく理解できていますか?採用時の労働条件明示事項】

労働基準法第15条において、使用者が労働者に明示すべき労働条件は下記の(1)~(14)事項です。
(1) 労働契約の期間
(2) 就業の場所・従事する業務内容
(3) 始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日・休暇、交代制勤務をさせる場合は就業時転換(交代期日あるいは交代順序等)に関する事項
(4) 賃金の決定・計算・支払方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項
(5) 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
(6) 昇給に関する事項
(7) 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払の方法、支払時期に関する事項
(8) 臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項
(9) 労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項
(10) 安全・衛生に関する事項
(11) 職業訓練に関する事項
(12) 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
(13) 表彰、制裁に関する事項
(14) 休職に関する事項

※(1)~(6)は必ず明示しなければならない事項
※(7)~(14)は制度を設ける場合に明示しなければならない事項
明示の方法は「書面交付でなくてはならないもの/(1)~(5)」「口頭等で足りるもの(6)~(14)」に分かれます。

参考:兵庫労働局「労働契約等・労働条件の明示」
https://jsite.mhlw.go.jp/hyogo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/_79883/roudou_keiyaku.html

ただし、必要事項がすべて就業規則上に具体的に規定されている場合には、労働契約締結時に労働者一人ひとりに対し、その労働者に適用される部分を明らかにした上で就業規則を交付することで、法定通りに労働条件を明示したことになります。

【2019年4月より変わる労働条件明示ルール。広く「メール等」での明示が可能に!】

働き方改革に伴い進められている労働基準法関連省令の改定において、前述の労働条件明示に関わるルールが変更される見込みです。具体的には「書面交付が必要な明示事項=前項の(1)~(5)」について、労働者が希望した場合には、現行では認められていない「ファクシミリや電子メールなど(労働者が電子メール等の記録を出力することにより書面を作成することができるものに限る)」での明示も可能となります。

メール等による労働条件の明示を採用することで、雇入れの多い事業所においては業務効率化やコスト削減が図られるはずです。今後、改正法が正式に施行された際には、選択肢の一つとして上手に取り入れていきたいですね。

参考:「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律による改正後の労働基準法の施行について(平成30年9月7日基発0907第1号)」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52159609.html

【復習!パートタイム労働者に対する労働条件明示事項】

労働基準法第15条に定められている労働条件明示事項や方法は、雇用形態に関わらず、すべての労働者に共通して適用されます。ただし、パートタイム労働者の労働条件については、労働基準法に規定される事項の他、下記の3点についても明示する必要がありますのでご注意ください。

・昇給の有無
※一つの契約期間の中での賃金の増額を指す。賃金の増額の有無を明示すること
・退職手当の有無
・賞与の有無

上記については原則「書面交付」とされていますが、現状でも労働者の希望に応じて電子メールやファクシミリによる明示方法をとることができます。

参考:厚生労働省「パートタイム労働法のあらまし」
https://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/dl/tp0605-1h.pdf

働き方改革に伴い、様々変更される労務管理上のルール。
今のうちから確認しておき、いざ改正法施行の際に慌てない様、準備しておきましょう。

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