非公開求人とは?非公開にする理由や応募のメリット、転職エージェントを活用する前に知っておきたいポイントを解説

2025年6月25日(記事更新日:2025年6月25日)

近年、Web上で求人情報を検索していると、「非公開求人」という言葉を目にする機会が増えています。しかし、その実態や活用方法については、十分に理解されていない方も多いのではないでしょうか。
非公開求人とは、転職エージェントが保有する、一般には公開されていない求人情報のことを指します。本記事では、企業が非公開求人を行う理由や特徴、求職者が利用する際の注意点について解説するとともに、転職エージェントを効果的に活用するためのポイントについてもご紹介します。

非公開求人とは?

転職サイトをどれだけ見ても、なかなか希望に合う求人が見つからない──そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。その理由の一つとして、すべての求人が一般に「公開」されているわけではないという点が挙げられます。
企業のなかには、自社のホームページや転職サイトを通じて情報を発信せず、限られたルートでのみ採用活動を行う場合があります。こうした求人は「非公開求人」と呼ばれ、主に転職エージェントなどを通じて紹介されるため、登録者のみが内容を知ることができます。つまり、あなたが理想とする求人が、実は“表には出ていない”可能性もあるのです。

求人を非公開にする理由

では、なぜ求人を非公開にするのでしょうか。理由はいくつか考えられます。

求人していることを他社に知られたくない

企業にとって、経営戦略に関わる重要なポジションや新規事業の立ち上げに関する採用情報は、他社に知られたくない機密情報にあたります。こうした情報が外部に公開されると、競合他社に動きを察知され、先手を打たれるリスクが生じるためです。
そのため、多くの企業はこうした採用を「非公開求人」として扱い、機密性を保ちながら戦略的に採用活動を進めています。非公開求人は、企業が経営上の意図を守りつつ人材を確保するための有効な手段といえるでしょう。

採用を効率化したい

公開求人は不特定多数に発信されるため、応募者が膨大になり、選考にかかる時間や手間が増える傾向があります。その点、非公開求人はスキルや経験を満たす人材だけに声をかけられるため、ミスマッチの応募を減らすことができます。結果として、選考にかかる負担を抑え、効率的な採用活動が可能になります。また求職者にとっても、最適なマッチングが期待でき、希望に沿ったポジションに出会いやすい利点があります。

早急に人材を採用したい

重要なポジションの急な欠員補充や、急成長中の事業など、企業がスピード感を持って人材を確保したい場面では、非公開求人が活用されることがあります。通常の求人広告では、掲載後に応募を待つ必要があり、どうしても一定の時間がかかってしまいます。その点、非公開求人であれば、転職エージェントを通じて条件に合致する人材にピンポイントでアプローチできるため、短期間での採用が可能です。こうしたスピード採用は企業側の意思決定も早く、求職者にとっても選考がスムーズに進みやすいメリットがあります。

非公開求人を探す方法

非公開求人を見つけるには、転職エージェントを活用するのが効果的です。ここでは、転職エージェントに登録することで、どのようなサポートが受けられ、どのように非公開求人と出会えるのかを詳しくご紹介します。

転職エージェントに登録する

非公開求人を見つけたいなら、まず取り組むべきは「転職エージェントへの登録」です。というのも、非公開求人の多くは、企業が転職エージェントを通じて限定的に募集しており、一般の求人サイトなどには掲載されていません。つまり、転職エージェントを活用しなければ、出会えるチャンスを逃してしまう可能性があります。

転職エージェントサービスを利用する

また転職エージェントサービスは非公開求人を紹介してもらえる以外にも、さまざまな特典があります。その1つが、キャリアアドバイザーと面談の機会があることです。そこで希望する年収、働き方、勤務地といった条件だけでなく、「どんなキャリアを描いていきたいか」といった中長期的なキャリアプランまで、伴走して明確にしていくことができます。

さらに、採用につながるように履歴書や職務経歴書の添削、面接対策のサポートも受けられます。特に非公開求人では、企業側も即戦力を求めているケースが多く、書類や面接の精度が合否を大きく左右します。転職エージェントを活用すれば、企業にあった傾向対策や自分ひとりでは気づけない改善点をプロの視点からアドバイスしてもらえるため、選考通過率も高まります。

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非公開求人に応募するメリット

転職活動において、「非公開求人」は見逃せない選択肢です。求人情報がWeb上に掲載されていないため、注目されにくい傾向にありますが、実際には公開求人とは異なる魅力やメリットを多数含んでいます。ここでは、その具体的な利点を整理して紹介します。

大手企業や有名企業の求人がある

非公開求人の中には、誰もが知るような大手企業や有名企業の募集案件が含まれていることが多いです。これらの企業は、採用業務の煩雑さを少なくしたい、あるいは社内事情の影響で募集を公にしたくないといった理由から、転職エージェントを通じて限定的に人材を募るケースが少なくありません。ブランドイメージを守りつつ、より厳選された人材にアプローチしたいという狙いも背景にはあるようです。

ハイクラスや重要ポジションの求人がある

マネージャー職や経営層に近いポジションなど、社内でも重要な役割を担うポストは、社内事情が外部に漏れることを避けるため、非公開で募集されることが多くあります。たとえば、部門長の交代や新規事業の立ち上げといった戦略的な動きと関連する求人は、非公開の形で転職エージェントに託されることがほとんどです。これにより、転職者は一般的な転職サイトでは出会えない“特別なポジション”と出会える可能性が高まります。

募集できる求人の幅が広がる

非公開求人にアクセスすることで、自身の選択肢が大きく広がるのもメリットの一つです。公開求人だけに頼る場合と比べて、明らかに応募可能な求人の総量が増えるため、自分の希望条件により近い求人を見つけやすくなります。また、企業によっては「人材紹介を前提とした採用活動」しか行っていないケースもあります。こうした企業の求人は、転職エージェントに登録して初めてアプローチできるものであり、一般には決して公開されることがありません。

非公開求人に応募する際の注意点

非公開求人には魅力的なポジションや職種が多く含まれる一方で、応募する際にはいくつか注意すべき点もあります。情報が限られているからこそ、応募者自身が主体的に準備を進め、エージェントと密に連携する姿勢が求められます。ここでは、事前に理解しておきたいポイントを整理しておきます。

求められるスキルや職務レベルが高い傾向にある

企業の戦略や事業成長に直結する重要なポジションが募集されていることが多く、応募に際しては一定以上の実務経験や専門性が求められる傾向にあります。例えば、マネジメント経験や専門的な知識、高度なコミュニケーション力など、即戦力としての活躍が期待される求人要件が多く見られます。そのため、現時点でのスキルや実績を客観的に見直し、どのようなポジションに挑戦できるかを具体的にイメージしておくことが大切です。

詳細な情報が得られにくい

応募時点では、基本的には企業名や配属部署、組織の状況といった詳細情報は明かされません。求人票に記載される内容が限定的なため、仕事内容の具体的なイメージが持ちにくく、応募を検討する際に判断材料が不足しがちです。また企業名やポジション、報酬条件など詳細は、転職エージェントとの面談やヒアリングを経て求人対象として適合すると判断された場合にのみ開示されます。だからこそ限られた接点の中で、自分がそのポジションにふさわしい人材であることを的確に伝える必要があります。
いかにそのポジションにマッチした人だということをアピールして、キャリアアドバイザーなどに納得してもらう必要があります。

転職エージェントから必ず非公開求人を紹介してもらえるわけではない

転職エージェントに登録すれば、すぐに非公開求人を紹介してもらえると考える方もいますが、実際にはそうとは限りません。求人の紹介は、求職者の職務経歴やスキル、希望条件が、企業側のニーズに合っているかどうかによって判断されます。
さらに、応募先の企業が求める人物像との相性や、将来的な活躍の可能性なども加味されるため、条件が合わなければ紹介されない場合もあります。非公開求人を紹介してもらうには、まず自身の強みやキャリアを整理し、希望する働き方や価値観を明確に伝えることが重要です。

転職エージェントに非公開求人を紹介してもらうためのポイント

非公開求人は、一般には出回らない限定的な求人であり、より条件の良いポジションや、戦略性の高い重要ポジションが多く含まれています。こうした求人を紹介してもらうには、転職エージェントとの信頼関係を築き、自身の強みや希望を適切に伝えることが大切です。ここでは、非公開人に出会うために意識したい3つのポイントをご紹介します。

自分のスキルや経歴を整理しておく

さらに、自分の考え方や仕事の進め方を言語化し、再現性のある強みとして伝えることができれば、エージェントもあなたの価値をより正確に把握できるようになります。このようにスキルや経験を棚卸ししておくことで、紹介される求人の精度が上がり、魅力的な非公開求人に出会える可能性も高まるでしょう。

転職に求める条件や、目指すことを明確にしエージェントに伝える

どのような働き方を望んでいるのか、今後のキャリアで何を実現したいのか──。そうした軸が明確であるほど、マッチする求人を紹介してもらいやすくなります。年収や勤務地、勤務スタイルの希望に加え、「マネジメント経験を活かしたい」「専門性を深めたい」など、将来的な方向性まで具体的に伝えることが大切です。
希望があいまいなままだと、エージェント側も判断が難しく、せっかくの非公開求人を提案できないケースも出てきます。まずは、自分自身の“これから”をしっかり言語化しておくことが、非公開求人との出会いを引き寄せるポイントになります。

業界や地域など、希望の求人に出会いやすそうな転職エージェントに登録する

非公開求人は、どのエージェントでも扱っているわけではありません。そのため、希望する業界や勤務地に強い転職エージェントを選ぶことも、重要な戦略の一つです。
たとえば、幅広い求人に出会いたいなら「総合型」、専門領域でのキャリアアップを目指すなら「業界特化型」、より高年収や経営層ポジションを狙うなら「ハイクラス特化型」など、エージェントごとに得意分野が異なります。
税務会計業界を志望している方であれば、「人材ドラフト」のような税務会計業界に特化した転職エージェントを活用するのが効果的です。同社は25年以上にわたり税務会計業界専門のサービスを提供しており、非公開求人の取り扱いも豊富。スカウトサービスと併用することで、より多くのチャンスに出会うことができます。

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まとめ

近年、「非公開求人」という言葉を見聞きする機会は増えてきました。
しかし、実際に企業側が利用する目的や背景をしっかり理解している方は、それほど多くありません。その結果、多くの人が本来なら選択肢に入り得る魅力的な求人に気づけていないのが現状です。

非公開求人は、企業の戦略的な採用方針により公には出されず、主に転職エージェントを通じて紹介されます。大手企業の重要ポジションや、将来性ある新規事業の中核人材など、内容も充実しており、条件面でも納得感の高いものが少なくありません。

こうした求人と出会うには、まず信頼できる転職エージェントに登録し、自分のスキルや希望、今後のキャリアの方向性を丁寧に伝えることが欠かせません。
また、エージェントには総合型や業界特化型などの種類があるため、自分の目指す分野に強いパートナーを選ぶことも、チャンスを広げる鍵となります。情報が限られているからこそ、非公開求人には受け身ではなく、戦略的な姿勢で向き合うことが大切です。“まだ誰にも知られていない好条件のポジション”と出会える可能性のある非公開求人。
あなたの可能性を広げる一歩として、ぜひこの選択肢を意識してみてください。

この記事の監修者

西谷忠和

採用ライター&キャリアコンサルタント。新卒・中途採用などのメディアにて制作ディレクターを経験後、2007年に独立。現在は、求人メディアの広告、採用オウンドメディアの企画・編集・取材・執筆に携わっている。これまで2500名近くを取材。またライフワークとして、20~50代のビジネスパーソンやフリーランスのキャリア支援をおこなうキャリアコンサルタントとしても活動中。

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