
原則として、税理士になるには税理士試験に合格する必要があります。
そこで本記事では、税理士試験の概要や難易度等を解説いたします。
合格率やスケジュールについてもまとめましたので、税理士試験に挑戦するか迷っている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
税理士試験とは
税理士試験とは、税理士に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的とした試験制度です。
毎年1回、8月に全国の試験会場で実施されます。
難関資格ではありますが、科目合格制のため社会人でも働きながら税理士資格取得が目指せます。
税理士試験の特徴
税理士試験では、会計学に属する科目2科目と、税法に属する科目のうち受験者が選択した3科目の合計5科目に合格することで、税理士試験合格となります。
科目合格制が採用されており、合格した科目は翌年以降に引き継げます。科目の合格は生涯有効のため、毎年1〜2科目を受験し数年かけて税理士になる人が多いようです。
税理士試験の受験資格
税理士試験の受験資格は科目分類によって異なります。
■会計学の受験資格
制限はありません。
年齢や性別、国籍にかかわらず誰でも受験可能です。
■税法の主な受験資格
原則として、下記いずれかの要件を満たすことが求められます。
(1)大学、短大又は高等専門学校の卒業者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修
(2)大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を取得
(3)一定の専修学校の専門課程を修了した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修
(4)司法試験合格者
(5)公認会計士試験の短答式試験合格者
(6)日商簿記検定1級取得者
(7)全経簿記検定上級合格者
(8)法人又は事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
(9)銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
(10)税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者
(11)国税審議会より受験資格に関して個別認定を受けた者
■2023年から受験資格が緩和
令和4年度(2022年)の税制改正により、令和5年度(2023年)以降の税理士試験受験資格が緩和されました。
緩和内容は主に2点です。
1.会計学(簿記論、財務諸表論)に属する科目の受験資格の撤廃
2.税法に属する科目の受験資格のうち、学識で必要となる履修科目を「法律学又は経済学に属する科目」から「社会科学に属する科目」に緩和
「社会科学」とは、法律学、経済学、社会学、政治学、行政学、政策学、ビジネス学、コミュニケーション学、教育学、福祉学、心理学、統計学等の科目が該当します。
受験資格が緩和された理由は、受験者数低下にあります。
需要の衰えない職業であるにもかかわらず、少子化も相まって年間受験者数は減少の一途を辿り今や3万人を切っています。
これまでの税理士試験は受験資格が厳しく一般的に「大学3年次以降に受験するもの」でした。多くの大学生が進路を決めるタイミングである大学3年次以降でないと受験できない上に、試験自体が難関で確実な合格が見込めないことが受験者数減少の要因だとして、受験資格の見直しがなされることとなったのです。
参考:日本税理士会連合会
受験資格を満たしていないときは
上記で挙げた受験資格を満たしていない場合は、下記のいずれかで受験資格を入手しましょう。
状況に応じて最適なルートを選択してください。
■日商簿記検定1級を取得する
日商簿記検定1級とは、日本商工会議所による検定試験の1種です。
日商簿記検定3級・2級よりも高度な試験で、合格率は例年10%前後。
6月と11月の年2回受験できます。
受験資格はありませんので、誰でも受験可能です。
簿記1級資格は経理職として転職する際にも有利に働きますので、税理士試験だけでなく幅広い転職を見据えている人におすすめの方法です。
■公認会計士試験の短答式試験に合格する
公認会計士試験は短答式試験と論文式試験の2段階からなり、そのうち短答式試験に合格した場合には税理士試験受験資格が与えられます。
公認会計士試験は例年12月と5月の年2回開催されており、受験資格がなくどなたでも受験することができます。
短答式試験は4科目からなるマークシート方式の試験で、1度の試験で4科目全て合格しなければなりません。また合格率は15%前後で合格しやすいとは言えませんが、公認会計士になるか税理士になるか迷っている人におすすめの方法です。
■放送大学等で必要単位を取得する
放送大学とは通信制大学の一種です。
入学試験がなく、在学期間と修得単位が揃えば大学卒業資格が得られます。
BSテレビやラジオ、インターネット等による放送授業を受講しながらテキストで学習を進め、単位認定試験を受験することで単位修得が可能です。
通学が不要で最長10年在籍できるため、社会人でも無理なく卒業を目指せます。
税理士資格だけでなく大学卒業資格も得たい人におすすめの方法です。
■職歴による受験資格が得られる職場に勤める
会計事務や貸付、運用に関する事務、税理士・弁護士・公認会計士等の補助事務等を2年以上経験すると受験資格が得られます。
税理士登録のためには税理士試験合格後に2年以上の実務経験が必要ですので、受験前から補助事務等の経験を積んでおくことは非常に合理的です。
最短で税理士として活躍したい人におすすめの方法です。
税理士試験の概要

税理士試験の概要をまとめます。
学習スケジュールの構築等にお役立てください。
試験時期
例年8月
受験地
年度によって会場数は若干増減します。
令和7年度の受験地は下記のとおりです。
北海道・宮城県・埼玉県・群馬県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・熊本県・沖縄県
受験地の変更は認められませんのでご注意ください。
合格発表時期
例年11月末〜12月中旬
試験科目
会計学に属する科目:簿記論・財務諸表論
税法に属する科目:所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税
合計11科目のうち、5科目を受験します。
会計学2科目は必須、税法に属する科目のうち所得税法または法人税法は選択必須です。
試験時間
各科目2時間ずつ
出題形式
全科目記述式
受験料
受験する科目数により増減します。
| 受験科目数 | 1科目 | 2科目 | 3科目 | 4科目 | 5科目 |
| 受験料 | 4,000円 | 5,500円 | 7,000円 | 8,500円 | 10,000円 |
合格条件
会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に合格すると、税理士試験合格となります。
科目合格制のため、1回の試験で5科目全てに合格する必要はありません。
合格科目数が5科目揃った時点で税理士試験合格となります。
合格基準
各科目とも満点の60%
合格後にすべきこと
試験合格後に日本税理士連合会へ登録することで税理士として活躍できます。
日本税理士連合会への登録要件として2年以上の実務経験が必要です。合格前の実務経験も含まれます。
参考:国税庁
【最新】税理士試験結果
税理士試験は、会計科目の2科目と税法科目のうち3科目の、計5科目に合格する必要がある「科目合格制」の難関国家試験です。ここでは、国税庁より発表された令和7年度(第75回)試験の最新結果を基に、その動向を解説します。
科目別合格率
令和7年度試験の全体の合格率は約15〜20%前後で推移しています。必修科目である「簿記論」や「財務諸表論」に比べ、選択必須の「法人税法」や「所得税法」などの税法科目は、より深い専門知識と応用力が求められるため、合格率が低くなる傾向にあります。
| 科目名 | 合格率(令和7年度/第75回見込) |
| 簿記論 | 11.1% |
| 財務諸表論 | 31.9% |
| 法人税法 | 13.5% |
| 所得税法 | 13.0% |
年齢別合格率
年齢別では、25歳以下の若年層の合格率が高い傾向にあります。一方で、受験者のボリューム層は30代・40代以上の社会人が多く、働きながら長期的なスパンで合格を目指すのが一般的です。
学歴別合格
近年、会計学の受験資格が撤廃されたことにより、学歴を問わず幅広い層が挑戦できるようになりました。大学卒だけでなく、専修学校卒業者や一定の実務経験を持つ方など、多様な経歴を持つ合格者が誕生しています。
税理士試験科目の解説

次に、科目を個別に解説します。受験する科目選択の指標としてお使いください。
科目合格制度とは
税理士試験では科目合格制が採用されています。
科目合格制度とは、1度合格した科目は以降も有効とされる制度です。
たとえば簿記論に合格したが他の科目が不合格だった場合、次回以降の税理士試験に簿記論の合格が引き継げるのです。
そのため一度に5科目全てを受験する必要はなく、数年かけて税理士試験合格を目指せます。
必須科目と選択科目
税理士試験は一部科目選択制です。
・必須科目 :簿記論・財務諸表論
・選択必須科目:所得税法または法人税法
・選択科目 :所得税法・法人税法・相続税法・消費税法又は酒税法・国税徴収法・住民税又は事業税・固定資産税
科目ごとの特徴
科目ごとに基本情報をまとめました。
なお下記は令和7年度(2025年)試験の情報です。最新情報は国税庁の受験案内等でご確認ください。
学習時間の目安だけで見ると酒税法や国税徴収法が比較的合格しやすい科目と言えますが、実務で必要になるケースは少ないようです。そのため就・転職時に求められる合格科目としては高く評価されにくい傾向があります。
一方、簿記論や財務諸表論、所得税法、法人税法等は学習時間が長いものの、その科目合格は転職市場で高く評価されます。この4科目は必須もしくは選択必須科目なので、早い段階での科目合格を目指しましょう。
関連記事:税理士試験科目の簿記論/財務諸表論の内容とは?試験の特徴や合格率などを解説!
関連記事:税理士試験科目の法人税法/所得税法の内容とは?試験の特徴や合格率などを解説!
■簿記論
出題形式:全問計算
出題範囲:複式簿記の原理、その記帳・計算及び帳簿組織、商業簿記と工業簿記。原価計算を除く。
学習時間の目安:450時間
■財務諸表論
出題形式:理論と計算
出題範囲:会計原理、企業会計原則、企業会計の所得税基準、会社法中計算等に関する規程、会社計算規則、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則、連結財務諸表の用語・様式及び作成方法に関する規則
学習時間の目安:450時間
■所得税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:所得税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:650時間
■法人税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:法人税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:600時間
■相続税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:相続税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:450時間
■消費税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:消費税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:450時間
■酒税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:酒税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:150時間
■国税徴収法
出題形式:全問理論
出題範囲:国税徴収法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:150時間
■住民税
出題形式:理論と計算
出題範囲:住民税に係る地方税法、同施行令、施行規則に関する事項のほか、地方税法総則に定める関係事項及び当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:200時間
■事業税
出題形式:理論と計算
出題範囲:事業税に係る地方税法、同施行令、施行規則に関する事項のほか、地方税法総則に定める関係事項及び当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:200時間
■固定資産税
出題形式:理論と計算
出題範囲:固定資産税に係る地方税法、同施行令、施行規則に関する事項のほか、地方税法総則に定める関係事項及び当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:250時間
■簿記論
出題形式:全問計算
出題範囲:複式簿記の原理、その記帳・計算及び帳簿組織、商業簿記と工業簿記。原価計算を除く。
学習時間の目安:450時間
■財務諸表論
出題形式:理論と計算
出題範囲:会計原理、企業会計原則、企業会計の所得税基準、会社法中計算等に関する規程、会社計算規則、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則、連結財務諸表の用語・様式及び作成方法に関する規則
学習時間の目安:450時間
■所得税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:所得税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:650時間
■法人税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:法人税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:600時間
■相続税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:相続税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:450時間
■消費税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:消費税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:450時間
■酒税法
出題形式:理論と計算
出題範囲:酒税法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:150時間
■国税徴収法
出題形式:全問理論
出題範囲:国税徴収法に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:150時間
■住民税
出題形式:理論と計算
出題範囲:住民税に係る地方税法、同施行令、施行規則に関する事項のほか、地方税法総則に定める関係事項及び当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:200時間
■事業税
出題形式:理論と計算
出題範囲:事業税に係る地方税法、同施行令、施行規則に関する事項のほか、地方税法総則に定める関係事項及び当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:200時間
■固定資産税
出題形式:理論と計算
出題範囲:固定資産税に係る地方税法、同施行令、施行規則に関する事項のほか、地方税法総則に定める関係事項及び当該科目に関連する他の法令に定める関係事項
学習時間の目安:250時間
科目免除制度について
税理士試験には一部科目免除制度が設けられています。
主な条件は以下のとおりです。
修士又は博士の学位を授与された者:一部試験免除
10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者:税法に属する科目免除
23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者:会計学に属する科目免除
上記の他、弁護士や公認会計士は税理士試験を受験することなく税理士となる資格が得られます。
参考:日本税理士会連合会
キャリアごとに評価されやすい科目

税理士になるには5科目の合格が必要ですが、1科目合格しているだけでも評価されます。
例)
・簿記論や財務諸表論:実務で役立つため会計事務所や経理系職種で有利
・所得税法や法人税法:確定申告を引き受けている税理士事務所等で有利
・消費税:実務で役立つため会計事務所や税理士事務所等で有利
・相続税:資産管理や成年後見を引き受けている税理士事務所等で有利
・固定資産税:地主や不動産オーナーの顧客が多い税理士事務所等で有利
一般的に実務で需要のある科目ほど学習量が多く、高い評価を得られる傾向にあります。
簿記論や所得税法等は非常に高度で学習時間も長期になりますが、すぐに実務で生かせるため合格した実感を持ちやすい科目です。
税理士試験の難易度
税理士は難関資格と言われています。
どれほどの難易度なのか、合格率と他の資格との比較を見てみましょう。
過去の合格率から見る難易度
税理士試験合格率は以下のとおりです。
一部科目合格者を含めて例年15%〜20%前後を推移しており、難関と言って差し支えないでしょう。
令和7年度(2025年度)の試験結果では、合格率が21.6%となり、前年度(16.6%)から大幅に上昇しました。これは特に「財務諸表論」の合格率が31.9%と例年にない高水準だったことが主な要因です。
<税理士試験合格率(一部科目合格含む)>
| 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
| 20.3% | 18.8% | 19.5% | 21.7% | 16.6% | 21.6% |
参考:国税庁 税理士試験結果 より抜粋・再編
他の士業資格と合格率の比較
令和7年度(2025年度)の各士業資格との合格率との比較は以下のとおりです。
| 税理士試験 | 司法試験 | 公認会計士 |
| 21.6% | 41.2% | 7.4% |
出典:金融庁 令和7年公認会計士試験の合格発表の概要について
一見、司法試験の合格率が最も高いように見えますが、司法試験は法科大学院修了などの厳しい受験資格がある「選抜された層」の中での競争であるため、単純な比較はできません。
また、公認会計士試験(7.4%)は一括合格を目指す総合試験としての性質が強く、その壁は非常に厚いと言えます。
対して税理士試験は「科目合格制」を採用しているため、社会人が仕事をしながら1科目ずつ着実にステップアップできるのが最大の特徴です。
合格すれば、中小企業の経営を支える「会計参与」として活躍したり、独立開業したりと、資格の将来性は非常に高いと言えます。AIによる業務効率化が進む現代においても、複雑化する税制への対応や、人間にしかできない高度なコンサルティング業務の重要性はますます高まっています。
税理士試験が難しいと言われる理由
税理士試験が難関資格と言われているのは主に3つの理由からです。
■試験科目が多い
税理士試験は5科目に合格する必要があります。
科目ごとの出題範囲も広いため、5科目全てに合格するためには膨大な学習時間を捻出しなければなりません。
■税法の改正が定期的に行われる
税法は毎年改正され、その度に税理士試験の内容も変更されます。
一般的に税理士試験は数年をかけて受験されることが多く、毎年改正された最新の税法を把握した上で試験に臨む必要があります。
■科目ごとの学習方法を確立する必要がある
科目によっては理論問題と計算問題の比率が大きく異なります。
そのため科目ごとに暗記と理解、計算をバランス良く学習する必要があるのです。
画一的な学習方法で対応しきれないことも、税理士試験を難関試験に押し上げている要因と言えるでしょう。
税理士試験のスケジュール

税理士試験申込から合格発表までの流れをまとめます。
年度によって若干変更になることもありますので、詳細は国税庁サイトでご確認ください。
大まかなスケジュール
・官報公告:4月上旬
・申込用紙交付時期:4月中旬
・申込開始時期:5月上旬
・申込締切:5月中旬
・試験実施日:8月
・合格発表:11月末〜12月中旬
受験申込時に必要となるもの
1.受験手数料分の収入印紙を貼った受験願書
2.顔写真付きの受験申込書
3.受験票
4.一部合格通知等(科目合格者のみ)
5.学位取得証明書等(一部免除者のみ)
上記を正しく記入・作成し、試験を受けようとする受験地を管轄する国税局等へ郵送してください。
税理士試験の受験にかかる学習時間と勉強方法
税理士試験は「1科目ずつ合格を積み上げられる」メリットがある一方、5科目合格(官報合格)までには膨大な時間が必要です。
学習時間
5科目合格までに必要な学習時間は、一般的に合計3,000〜5,000時間と言われています。
簿記論・財務諸表論: 各450時間程度
法人税法・所得税法: 各600時間以上
その他の税法: 150〜450時間程度
■社会人から税理士を目指す場合
仕事をしながら受験する場合、1年間に1〜2科目を目標にするのが現実的です。平日の早朝や通勤時間、休日の集中学習を組み合わせ、数年かけて計画的に合格を目指すスタイルが多く見られます。
勉強方法
科目合格制を活かし、自分のライフスタイルに合った方法を選ぶことが重要です。
■独学での合格は可能?
結論から言えば、独学での合格は極めてハードルが高いです。
税法は毎年改正されるため、常に最新情報を把握し、記述式試験特有の「解き方」を習得する必要があるからです。多くの受験生は資格スクールや通信講座を利用し、効率的なカリキュラムとプロの添削を受けています。
■取り組む際のポイント
・理論と計算のバランス:税法科目は理論の暗記だけでなく、計算へのアウトプット能力が問われます。
・専門用語の深い理解:例えば「巡回監査(じゅんかいかんさ:税理士や職員が定期的に顧問先を訪問し、会計データが正しく入力されているか確認・指導する業務)」など、実務をイメージした理解が合格後の強みにもなります。
・改正情報のキャッチアップ:毎年の税制改正を正確に反映した教材を使用することが必須です。
よくある質問
AIの普及で税理士の仕事はなくなりますか?
定型的なデータ入力業務は効率化することができますが、複雑な税務判断や経営相談といったコンサルティング業務は、人間である税理士にしかできない価値ある仕事として残り続けます。
30代・40代未経験からでも税理士になれますか?
会計業界は深刻な人手不足であり、科目合格があれば年齢を問わず歓迎される傾向にあります。これまでの社会人経験は、顧問先とのコミュニケーションにおいて大きな武器になります。
科目合格だけでも転職に有利ですか?
非常に有利です。特に「簿記論」「財務諸表論」の2科目合格は、会計事務所や経理職への転職において「実務の基礎力がある」と高く評価されます。
まとめ

税理士試験は税理士になるために通らなければならない関門です。
難関資格ではありますが毎年社会人の合格者も一定以上輩出されています。仕事をしながらでも資格取得を目指すことも可能ですし、受験資格が緩和されたことで、より挑戦しやすい状況になっています。
また、税理士資格を取得には5科目合格が必要ですが、それまでの1~4科目合格の状態でも税務会計・経理財務分野では高く評価されます。中長期な目線でキャリア構築を描く際、プロフェッショナルへの第一歩として最適な資格試験のひとつです。これを機会に税理士試験受験を検討してはいかがでしょうか。
